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細菌検査のいろは

TOP > 細菌検査のいろは >  感染症の治し方  >  膿皮症の治し方 ①診断編

2020.09.01 膿皮症の治し方 ①診断編

犬の表在性膿皮症(細菌性毛包炎)の診断・治療ガイドラインは、2014年にAntimicrobial Guidelines Working Group of the International Society for Companion Animal Infectious Diseasesによって発表されました(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/vde.12118)。

今回はこちらのガイドラインの概要と、私の皮膚科診療で注意している点を交えて犬の膿皮症の診断について解説します。

犬の膿皮症の診断は4つ工程からなります。

1. 臨床症状の確認

まずは表在性膿皮症に典型的な臨床症状をとらえることです。臨床的に多く遭遇しやすいパターンは、

毛孔に一致した赤い丘疹や膿疱がある

輪状の黄色いフケ(表皮小環)やかさぶたがある

虫食い状の脱毛がある

になります。病変は背中、お腹に分布することが一般的で、来院する症例は多くの場合は複数箇所に病変を認めています。

ここでワンポイント

毛孔に一致した丘疹や膿疱は肉眼的に見極めるのは難しい場合があります。ライト付きのルーペ、ダーモスコープを利用すると判別が容易です。

丘疹や膿疱の中心より毛幹が確認できれば毛孔一致性と判断します

2. 細胞診

細胞診サンプルはできれば丘疹や膿疱といった新鮮な原発疹より行います。これらの発疹が存在し、そこから細菌感染像が細胞診で得られれば、膿皮症の可能性がかなり高くなります。

フケやかさぶたなど古い皮膚病変しかない場合は、フケやかさぶたピンセットなどで取り除いて、その下部からサンプルを採取

細胞診では、球菌の増殖、好中球浸潤および菌の貪食像を確認します。好中球は変性していて、核の過分葉や破砕像も見えます。

ここでワンポイント

細胞診の染色はディフクイックなどの簡易染色が一般的に行われますが、グラム染色も並行して行うようにしましょう。

簡易染色で検出された球菌がグラム陽性球菌であれば、犬の表在性膿皮症の主要な起因菌であるブドウ球菌(特にS. pseudintermedius)と予想できる

3. 鑑別疾患をルールアウト

鑑別の上で最も重要となるものは、その他の毛包感染症です。特に毛包虫症と皮膚糸状菌症は徹底的に鑑別しましょう。これらの鑑別は毛鏡検、皮膚掻爬物直接鏡検、ウッド灯検査、真菌培養検査で行えます。

  • 毛包虫症
  • 皮膚糸状菌症
ここでワンポイント

イソオキサゾリン系駆虫薬を定期的に外部寄生虫予防で使用している場合は、毛包虫症に罹患している可能性は低いでしょう。また、その他の動物(特に猫)や土と接触することのない症例は皮膚糸状菌の可能性は低いと考えます。生活環境や予防状況も合わせて確認しましょう。

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NEWSお知らせ

  • 2023.03.22

    移転・サービス内容改定のお知らせ

    2023年4月1日より、下記変更がございます。

    ◆移転

    神奈川県藤沢市→神奈川県【茅ヶ崎市】に移転

    【移転先住所】
    〒253-0044 神奈川県茅ヶ崎市新栄町13-48 ワラシナビル4階
    (TEL)0467-39-6983
    (FAX)0467-39-698

    ◆検査内容・価格が変わります

    ご利用病院様へ
    3月25日頃に資料が届くよう手配しております。

    ご利用をご検討いただいている皆様へ
    公式LINEにてパンフレットをご参照ください。

  • 2022.11.29

    12/30(金)-1/3(火) の5日間を休業とさせて頂きます。

    ▪ 年内の報告をご希望の方
    12/25までに検体が到着すれば、12/29迄に結果報告が可能です。
    (菌種にもよるため、必ずではございません。また、嫌気培養は除きます。)
    また、ポスト投函の場合配達にお時間がかかりますので、宅急便などを推奨致します。

    ▪新年の検体受け入れ
    1月4日(水)から受け入れ可能となります。

    休業期間に到着した検体は、各配送業者での保管となります。
    冷蔵での保管となりますが、ご心配な方は貴院での保管をオススメ致します。

  • 2022.06.09

    8/13(土)~8/15(月) を休業日とさせて頂きます。この期間中、検査業務は完全に休業となり、検体の受け取りもできません。

    ▪ お盆前に結果ご希望の場合
    8/9(月) までに検体が到着すれば、お盆前に結果報告が可能です。
    (菌種にもよるため、必ずではございません。また、嫌気培養は除きます。)
    ※ ポスト投函の場合配達にお時間がかかりますので、宅急便などを推奨致します。

    8月9日以降到着の検体は、16日より検査を進めますので、18日以降結果ご報告となります。

<検体送付先>〒252-0823 神奈川県藤沢市菖蒲沢910 2F
どうぶつの検査事業部 宛
TEL:0466-52-7543

<営業日>

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土日祝日も営業
休業日:8月13-15日/12月30-1月3日

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